第2章 上原俊の日常

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「かー、嫌味なこって」 "別に僕が決めた訳じゃないけど" ー放課後ー "生徒会室へ行くぞ" 「へーい」 渡部は教室を出ようと扉に手をかけた。 「あ、あの!」 背後から気弱そうな声。渡部は振り向いた。 「こ、これ!受け取って下さい!」 (ラ…ラブレター?!すげー) "おい!たじろぐな!彼女は山内理沙。父親は商社マン母親はピアニストで忙しく世界を飛び交っている。正真正銘のお嬢様だ" 「そ…そんなすごい人のラブレター、どうすりゃいいんだよ?」 "ニッコリ笑って、ありがとう理沙嬉しいよ。" 「あ、ありがとう理沙う、嬉しいよ」 渡部がぎこちなく微笑みながらそう言うと、山内は顔を真っ赤にして一礼をしかけていった。 「すげー可愛い子だな。やっぱりすげーな、カリスマ生徒会長」 "彼女は山内理沙。少々内気な子だ" 「へー、付き合うのか?」 "いや、彼女とは付き合わない事が決まっている。明後日多忙を理由に断るんだ" 上原の答えに、ここが小説の世界だと言うことを思い出していた。
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