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「俊、素はあんたに似てない?」 「違和感なくていいだろ?」 山内の問いかけに上原はニッコリと笑い答えた。 「まさか、そんなんで選んだわけ?」 山内が腰までの長い髪をかき分けながらそう言った。 「まさか、まさか。たまたまだよ」 「そらそーよね。そんな都合よく入れ替わり希望の奴現れないよね」 そう言うと山内はニヤリと笑いおもむろにポケットからタバコを取りだし口に加えた。 「ねえ、ライター持ってない?」 「え?何やってんだよ!俺ら未成年だよ!タバコなんて!商社マンのお父さんやピアニストのお母さんが知ったら…」 焦った渡部とは対象的に冷静にけれども不満気に山内は返す。 「あぁ?あんた、まじタルイんだけど。ページの間で素にならなくていつ素になんのよ」 イライラしている山内を笑いながら上原は渡部に説明した。 「さっきのページの間でも説明したろ。ページをめくる一瞬僕らは素に戻る」 「あ、ああ。言ってたな。てことは、山内さんの素はこっち?」
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