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「ハーイ位置について!用意ドン!!」
徒競争、騎馬戦、球入れ、借り物競走
もうさすがに疲れた・・何度やったのだろう・・・
徒競争のミッションは、1位を取ること。
2位以下だと、また朝からやり直しになってしまう。
騎馬戦では、白組のハチマキを3つ取るのがミッションらしい。
試しに4つ以上取ったが、朝に戻ってしまった。
3つでなければならない理由は何故か不明だがそれ以上でも、
それ以下でもミッションはクリアされないらしい。
現在、だいたい20回目くらいの球入れをしているが、
このミッションのクリア条件がまるでわからない。
0~15個の球を入れたが、朝に戻ってしまった。
そしてまた徒競争から入り騎馬戦を終え、球入れを行う。
どうすれば球入れのミッションが成功するのか考えていると、
後ろから声がした。
「もう!鈍いな!相手の白組に球を入れるんだよ!」
「えっ!?」振り返ると、同じクラスの坂本圭吾がいた。
今まで何度も繰り返した体育祭に、坂本と話した記憶はない。
毎回、同じように繰り返すはずなのに・・・
考えていると球入れの時間になってしまったので、坂本の言う通り
赤色の球を少し遠くにある白の球がたくさん入ったカゴに、
あたかも間違えて入れたかのような演技をして入れた。
坂本の言う通り、球入れが終わっても朝が来ない。
どうやらミッションは成功したらしい。
球を全て数え終え、昼休みに入るとすぐ坂本に話しかけた。
「もしかして、お前が今日をずっと繰り返している張本人なのか?」
坂本は答えた。
「それは、俺じゃない。
ていうか俺もおまえと同じで、今日を繰り返してるんだ。」
「そうなのか!?でもどうして、今になって俺に話しかけてきた?
もっと早く教えてくれればよかったのに。
それに球入れのミッションの内容がどうして分かるんだ?」
「それは、お前に聞いたんだよ。」
「はっ!?どういうことだよ。」
坂本は、どういえば理解してくれるか悩みながら簡潔にまとめた
「今日を40回繰り返したお前に聞いたんだ。
球入れのミッションのことを・・・」
「ん?意味が分からないんだけど?」
「いきなりそんなこと言っても通じないよな。
まぁ俺らがどんな事態に陥っているのか、俺が知っている限り教えるよ。」
坂本は、とりあえず昼飯を食べたいらしいので、一緒に屋上へ行った。
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