無題

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 リコに告白した青木は、良く分からないやつだ。  男の僕から見ても、顔はテレビのタレントみたいにカッコ良い。  ギターも弾いている。  だから、いつも女の子と一緒にいて、彼女なんかは当然いると思っていた。  なんでリコなんだろう。  リコは、確かにカワイイ。  最近、ずっとキレイになって、可愛くなった。  僕はリコのことを、子供の頃から知っているから驚いている。  女の子として成長しているんだと思う。  冴えない、好きな本ばかりを図書室で読んでいる僕だけが子供で、リコだけが大人っぽくキレイになってしまったみたいだ。 「ユウキ、どうしよう。」  リコが僕に聞く。  僕の部屋まで来て、青木に告白したことを教えてくれて、相談してくれる。  でも、僕はなんて言えば良いのだろうか。
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