インディペンデンス・デイ

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家の前に到着する。 吸い込む時も、吐き出す時も、何の音もしない深呼吸をする。 相変わらず、暗いままの自分の家は、帰ってきた時の安心感を一時も与えては来れなそうだった。 「ただいま」 僕は小さな声で誰も居るはずのない家で、つぶやいた。 父も母も妹も...... 誰もいないリビングはとにかく寂しかった。 けれど、こんな事態になるなんて脳みそが理解できていないのか、涙が出る程に寂しいわけではなかった。 あり得なさすぎて、信じられなさすぎて、家族はまだどこかにいるんだと思えずにはいられなかった。 リビングの電気を付けないまま、僕はソファに横になった。 天井を見上げて、しばらく考えこむ。
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