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「ごめん! 疲れて、すっかり遅くまで寝てしまったよ」
公園に集まっているみんな私服なのを見て、僕は昨日帰って制服のまま寝たことを思い出した。
「何で制服なの?」
瑠衣は真面目な顔をして、不思議そうに僕の制服姿を舐めまわすように見た。
「昨日帰ったまま、そのまま寝ちゃって......」
恥ずかしくて、僕は顔を赤らめてしまう。
「汚っねぇ?! じゃあ、風呂入ってないのかよ!」
和哉は鼻を押さえる仕草をして言った。
さすがに身体を汚いなどと言われては、ちょっとだけ腹が立ったが汚いことに間違いはなかったので、否定することはなかった。
そして、横で無邪気な笑顔で笑う茜の存在に、無神経な男によって傷つけられた心は癒やされた。
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