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「ずっとこんな風に、ハルの柔らかそうな唇を味わいたかった。
俺は、あいつ等と同類、いやそれ以下だな。
ハルの前でカッコつけて、いい先輩面を決め込んでた。がっかりしただろ?」
ほんの少し唇から離れ、自嘲気味に話す先輩の皮肉に歪んだ顔から眼が離せない。
今のキスに、期待を抱いていいのか。戸惑う間にも先輩の言葉は続いた。
「部員たちに囲まれてふざけ半分にズボンおろされてた時、あったよな……」
「っ!………」
あの屈辱の記憶。それを先輩も覚えていた事が恥ずかしくて堪らない。
カァーッと体が熱を持ち紅潮していく顔を隠し、ラーメン丼に被せるように俯く。
あの時
全国大会を途中で敗退し、これで3年生は最後の部活になると言う日、3年の先輩の一人が部室で着替えをしていた僕に何気なく近づいて来て耳打ちした。
「なあ、御子柴(ミコシバ)お前、もうテツにやらせたんだろ?」
何を言ってるのかわからくて、何も考えずに「え、何をですか?」と聞きながら制服のズボンを上げている時だった。
「あ、口でしてやった方?」
ロッカーを背に、いつの間にか数人の先輩に取り囲まれている。
逃げ場を失った僕は、いつの間にかズボンを引き下ろされ、急所を握られ四つ這いにさせられていた。
「テツがオレらを帰した後、二人でよろしくやってたんだろ?
テツだけじゃなくて、俺たちにも奉仕してくれよ」
二人がかりで押さえつけられ、頭を無理やり引き上げられた。
開いてしまった口の目の前に、ベルトを外して下ろしたチャックの間から自分のモノを出そうとしているのは、最初に耳打ちしてきたやつだった。
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