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結城は地下鉄の駅を探し、昼近い土曜の街を歩いた。
『世界』は突然の出会いや出来事、幸せを運んでくる。ひとりひとりの人間が誰も知らない『世界』を秘めている。共有できた時、生きる喜びを知ることができる。
たくさんの人がいても、結城と同じような経験をした人はいない。そう思うと優越感が身体中を駆け巡る。
仕事ができてかっこいい。ハイスペックの諏訪と一夜を過ごした。
これが運命?
彼女にフラれた。やけ酒した。目が覚めると諏訪がいた。ラッキーが舞い込んだ。
この気持ちを誰かに伝えたい。
いかにも美少年といった感じの少年が、結城の前を通り過ぎた。
こんな子いるんだ。
結城は一瞬目を奪われた。
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