第1章

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佑哉はモテるくせに鈍くて、私の想いにはこれっぽっちも気づいてない。 …気づかれたら困るけど。 ちらっと横顔を盗み見ると、目が合ってしまった。 「どした?」 「別に、何もないよ。」 慌てて平静を装って、笑ってごまかす。 目が合うと思ってなかったから、心臓が止まるかと思った… 昔から佑哉の瞳に私は弱い。 何も迷いが無いような真っ直ぐな瞳に見られると、急に緊張してしまう。 「佑哉なんの曲聴いてるの?」 ごまかすように他の話題を出すと、嬉しそうに聴いていた曲について話し始めた。
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