転調

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一同、状況が飲み込めない。 先代 「どういうことだ素晴!」 素晴 「そのままです。  秋空素晴は、金を受け取らないと、  そう、言っているのです」 吹奏楽 「聞き間違いかしら?じゃなかったら説明して」 素晴 「もし、託されたのが生徒会であったのならば、  宣言した通りに使う。  だが、今回寄付金を受け取ったのは、秋空素晴だ。  だから私は、受け取らないと言っている」 茶道部 「一体どうして」 将棋部 「受け取らない?」 図書部 「意味がわからない」 避球部 「まさか、弾平君に!」 送球部 「何がしたいんだよ!」 素晴「何がしたいかだって」    と、ケタケタ笑い出す 別人のような様子に、皆、足が下がる。 先代 「素晴、お前」 素晴 「そう、その通りだよ。  先代だけは、この場で唯一、  気がつけたはずなのになぁ」 一同、先代をみる。 先代 「一年前、まとまりかけた話が、破綻した。  それは素晴が事前談合を見抜き、  暴き、糾弾したからだ。  素晴の潔癖なまでの正義感の為だと思っていたが」 素晴 「結果が全て。望む結果のためならば、  正義でさえ、犬に喰わせる」 茶道部 「なんで?どうしてこんなことを?」 素晴 「なぜって?至極単純な理由だよ  私は、やりたいんだ」 間 各々、推察。 結論に至ったものは、驚愕の表情。
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