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「あの、起きてくれませんか・・おーい。」
・・むぐ・・ここは・・。私は確か・・
「あの、とりあえず意識があるんだったら私の上からどいてくれませんか、重たいんですけど・・。」
・・むむ?・・あっ、これは失礼しました。・・慌てて起き上がる。・・はて。ここはどこだろう。どこかの山の中のようだけれど・・。
「・・全く、突然空から降ってくるなんてあの烏天狗かと思って身構えちゃいましたよ・・まあ身構えて正解でしたけどね・・で、所属はどこの班です?」
「・・え?」
「え?・・じゃなくてですね、あなた白狼天狗、です・・よね・・?」
白狼、天狗・・?目の前の彼女に目を向ける。白い髪、山伏のような姿格好・・そして、犬耳。
「・・もしかして、違いました?」
「・・多分、違うと思う・・。」
その言葉を聞いた瞬間の目の前の白い彼女の動きは素早かった。どこからか刀を取り出し右手に、左手には紅葉が描かれた盾を持ち、こちらへ殺気を押し付けてきた。
「え、あの、えっと・・」
「・・何者だ貴様・・我々白狼天狗の姿を真似るとは卑怯な・・!」
・・いえ、えっと・・
「・・ちょ、ちょっと待ってくれ・・。何がなんだか・・。」
「・・今すぐここから立ち去れ、さもなくば・・!」
・・と、とりあえずここは退散した方がよさそうだ・・!
「・・あの、一つだけ聞いてもいいでしょうか・・?」
「なんだ、一つだけだぞ。」
「・・ここは、どこでしょうか・・?」
「・・は?」
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