第1章

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 部屋に戻ると大きい横断幕とお祝いのような飾りが。  待て、何だよこれ。  そうカノンが思っていると、イオがとことこと近づいてきて、 「カノンちゃん、おめでとう。いやぁ、レオンもようやくだね」 「いや、まだなんだ。でもカノンが嫁になったから、結ばれたといっていいかも」 「わー、うん、でもまあいんじゃないかな。一歩前進だね」  状況の飲み込めないカノンはおろおろする。  何故自分はレオンとの事を祝われているのか。 「な、何のことかな? イオ」  そうしらばっくれるカノンにイオがにやぁと笑って、 「あ、カノンちゃん首にキスマーク!」 「え!」  焦って首を隠すカノンだが、そこでレオンが、 「俺はそんな見える所にしてないぞ!」 「そ、そうだよ襟の内側……は、まさかイオ」 「ほう、そんな所に。なるほど、時間の問題だね」
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