第1章

742/1432
前へ
/1432ページ
次へ
「イオもトランも、なんで僕に優しいの?」 「だってカノンちゃん、何でも一生懸命だし、いい子で間抜けだし。ね、トラン」 「ああ、そんなカノンを見たら、信じてもいいかと思った」 「……僕の事怖くないの?」 「それは半殺しにされたしね、カノンちゃんには。でも、一緒にいて、気に入っちゃったし。それに、レオンが一目惚れしたし……それとももっと前から好きだったのかな?」  そう、笑うイオに、レオンも笑いながらカノンの傍にやってきてベットに腰掛ける。  その気配に気づいてカノンはびくっとして、おそるおそるレオンを見上げる。 「一目惚れしたから見逃したの? 半殺しにしたのに?」 「ああ」  そう、レオンはずっと昔からカノンに一目惚れして、カノンの事を追いかけていたのだ。  そんな優しげなレオンをカノンはじっと見つめて、そして、
/1432ページ

最初のコメントを投稿しよう!

776人が本棚に入れています
本棚に追加