第1章

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 現れたのはホーリィロウだった。  しかも周りには何やら武装した兵達がいる。  ホーリィロウは真剣な表情で話し出す。 「……この宿の周囲全てを包囲しました。そしてレオン様には、これ以上おままごとの……」 「あ、イオ、イオ達はお酒好きだったから酒瓶何本か見繕っておいてね」 「分った、カノンちゃん。それでトランはどれにする?」 「そうだな……」  と、イオとトランが、がさごそと酒を物色する。  そんなカノンにレオンが 「なあ、カノン、俺にはする事がないのか?」 「あの果物は僕が好きだから確保してくれると嬉しいな!」 「……俺も好きだからいいけどさ……あの大きな骨付き肉を一つだけ持って行くか」  レンヤとルカは、カノンの好きな果物を持つのを手伝っていた。  そのいかにも今から逃亡するので色々持って行くか、というような準備を目の前でしているというその様子。  それを見ていたホーリィロウが体を震わせて、
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