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「……なんだ?、頬が赤いぞ?」
「……るさい、一体……何の真似だ!」
「旨そうだったので、舐め取った。それだけだ」
「!」
「非常に美味だったぞ?、お前の血は」
魔王は艶かしく勇者に微笑み、そのままもう一度その血を舐め取った。
そしてゆっくりと顔を離し、右手で勇者の頭を掴んだ。
それが痛かったのだろう、勇者が苦悶の声を上げた。
「さて、お前の記憶を少し読み、書き換えさせて貰う。なに、全てではない。それに、ちょっとした拍子に元に戻ってしまうものだから、それほど恐れるものではない」
「止めろ……やめ……」
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