第1章

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「ジロ速いよ!」 近所の公園。私とジロの散歩道。 テストも午前で終わり、散歩をお預けされていたジロは凄い力で私を引っ張る。 「大丈夫!今日は思いっきり遊んであげるからね!」 「ワン!」 ジロが嬉しそうに尻尾を振り回すのを眺めて私もついついニヤけ顏になる。 私の態度を見たジロは再び走り出すので私も走り出す。 暫くジロと遊んでいれば人気の少なかった公園に見知った人が次々現れる。 「あら舞ちゃん。ジロちゃんとお散歩?」 「うん!そうだよ!」 「何だよ舞ちゃん、ジロに散歩させられてるのか?」 「何でよ(笑)私が散歩してあげてるの!」 すれ違う近所の人達に手を振り、ジロと公園を駆ける。 「あはは!ジロ!」 「ん?呼んだか?」「ワン!」 「よーしもう3周するよ!」 「ワン!」 私達はスピードを落とさず公園を馳け廻る。 「…スゲェ恥ずい。…でも可愛い子だったな」
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