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上を見た。真っ青で味気ない空がある。
下を見た。割れた酒瓶と、赤いレンガのがれきが散らばっている。
前を見た。人っ子一人通らぬ荒れ果てた街があった。
悲しくなって、膝に顔を埋める。
ボサボサに伸びた、ブロンドの髪が、ばさっと顔にかかったけど、もう気にしない。
何にもない。
このフェブリアの街にも、私にも何も残されていない。
この街は半年前、初めから世界に存在しなかったことにされてしまった。
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