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「うっわ、マジかよ~」
クラス中で悲鳴がこだまする。
体育会系ばかりが集まった我がクラスでは、体育祭が雨で中止になれば、みんなが、小学生のように喚き出す。
正直、数少ない体育会系ではない私には、どうでもいい。
むしろ、運動苦手な私には、願ったりな天気。
「おい、喚くのはそれくらいにして、授業を始めるぞ!
小川、二百ページから読め」
「ゲッ、じゃあ、俺まで廻ってくんじゃん」
「うっわ、私も」
誰が教科書を読むか、それだけでも話題のタネになるのだから、彼等の頭の中は、筋肉でいっぱいか、小学生のままなのだろう。
「いい加減にしろ!さっさと読め」
先生が注意して、ようやく、たどたどしい声で教科書が読まれ始める。
その後、授業が終わるまでに、私まで順番は廻ってこなかった。
やっぱり、今日は"青"色の日だ。
物事が気分よく進む。
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