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「おい、小宮」
「はい?」
先生に呼び掛けられ、ゆっくりと振り帰る。
正直、嫌な予感しかしない。
「悪いんだが、放課後に、明日配る修学旅行のしおりを印刷するの手伝ってくれ」
やっぱり、面倒事だ。
どうしよう。
逃げたいけど、うまい言い訳が思い付かない。
「わかりました」
渋々承諾し、放課後に私は職員室に赴く。
あのとき、真っ直ぐ理科室に向かわず、校舎の脇に咲いたコスモスなんて見に行かなければ……。
やっぱり、今日は"黄"色の日。
注意して進まなければいけなかった。
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