第1章

2/2
前へ
/2ページ
次へ
A「あ! 何アレ? 変な虫がこっち見てる~。キモ~イ」 B「見たこともない昆虫だな。……しかしおぞましい姿だ」 犬「ご主人サマ、あんな得体の知れないものに近付いてはいけませんよ」 ワサワサ…… 俺「え……なんだ……? どこだ、ここは……」 カサカサ…… 俺「うわ! なんだ、この無数の足は……」 犬「ホラ、あっち行け! この虫ごときが!」 俺「くっ…」 ワサワサカサカサワサワサカサカサ…… とにかく俺はその場を去ることにした。 夥しい数の足をぎこちなく動かし、触覚を揺らして。 これが夢であって欲しいと願いながら――。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加