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男達に囲まれるなかで、ティファーはエヴァンの後ろに回りエヴァンの手を握り、
「きゃあっ!」
と言い、エヴァンに助けを求め悲鳴をあげた。
この時エヴァンは男達を見て心の中で、
(いかにこのような状況で作る中で、ベタすぎな展開…、
そして何より許せないのは、私のあげたお小遣いをあのような形で男達にあげる悪どい表情のレオ…
いかに日頃私にいろいろ勝てないとはいえ、あのような形で表現に出してこようとは…
なんだか段々腹がたち、ムカついてきました)
そうエヴァンがレオに対して心の中で思うと、
エヴァンはレオの金に操られた男達を軽く魔法で投げ飛ばし、
男達は森の茂みに落ち意識を失い墜落した。
そしてこの時レオは、エヴァンに投げ飛ばされてレオの側に体を落ちた男達に向かって、1万円札を男達のほっぺたにペチペチと叩き、
「ほら、奴に勝てないと1万札をあげないぞ」
と、気を失った男達に、
「またやれ」
と、催促を促していた。
(エヴァンはこの後、レオの大切に遊んでいたゲーム○ーイの本体を取り上げお仕置きした。
そしてこの時レオは、また違う手を使って復讐してやると心に決め、復讐の機会を伺っていた)
レオの魔の手を逃れた二人は公園のベンチで座っていた。
そして相変わらずエヴァンは顔を赤くし、下を向き無言でうつ向いていた。
エヴァンはこの時下を向きながら心の中で、
(何か話さなきゃ…何か話さなきゃ…
只でさえ寡黙で暗い人間なのに…
言葉が思い付かず、案が浮かばない…)
普段のエヴァンはレオや他の人間に営業トークで話す時はよくしゃべりよく話すが、本当はシャイであまり自分の思っている事をなかなか語れない不器用な男だった。
その不器用な男がさらに好きな人の前で尚更話せる訳がなく、
ただただ二人の時間が過ぎていき、ティファーと話す時間が刻々と減っていった。
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