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諦める、諦める。諦めて何になるのかしらね。
皆さんこんにちは、初めての恋に早速諦めを抱いた前園 美樹です。
「あーあ、神様って残酷ねー」
「ミッキー、どったの?」
今のは私の親友の夏奈。ちょっと軽いけど、私の大事な親友様です。
「実は……私の好きな人が、祐介君なの」
「ええー!? あんなナルシストのどこがいいの?!」
流石は夏奈。我が校が誇る五大美形のひとりをナルシストで終わらせてしまうとは…………強い。
「ちょっとミッキー! あいつのどんなところが好きなの?」
「い、意外と優しいとこ……かな」
うぅ……恥ずかしぃ……!!
「あははっ! ミッキーったら、そんなに赤くならなくてもいいじゃない!」
「うぅーー!! 」
カナと二人でふざけ合っていると教室の扉がガンッ、と突然大きな音を立てて開いた。
扉の先にいるのは金髪にピアスをたくさんしている学園一の不良____五堂 遥。
自分の名前を心底嫌う青年であり、五大美形の一人でもある。
そんな大物が私たちの方にズンズンと大股で近づいてくる。
「おい。」
「は、はいっ!」
夏奈は声を上げないが、五堂君は満足したようだ。
「い、いや…これ…お、落ちてたぞっ!」
顔を真っ赤に染めた五堂が差し出したのはなくしたはずの消しゴムだった。
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