第1章

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教室の扉を開けたら、そこには一面の草原があった。 え。 私は呆然とそこに立ち尽くした。 話は少し前に遡る。 「いっけなーい。遅刻しちゃう」 現在高校三年生の私、杉本美香は学校への道を全力で走っていた。 今日は寝坊をしてしまったため、ギリギリの電車にしか乗れなかったのだ。 走りながら、私はふとあることに気づいた。 同じ制服を全く見ないのだ。 いつものこの時間ならギリギリのところ生徒が何人かは走っているのだけど。 「まぁ、たまにはこんな日もあるわよね」 あまり気にしないことにした。
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