第2章

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「ねえ、美香。どうして突っ立ってるの?」 突然背後から声をかけられ、私は戸惑った。 後ろを振り返ると同じクラスの佐原舞が怪訝そうに私を見ていた。 「ほら、早く入ろうよ。 急がないと、時間になっちゃうよ」 一体なんのことかさっぱりわからなかった私がきょとんとしていると舞は早口でこう言った。 「え、だって美香もモニターしてるんでしょ? 夢の世界に入れる枕の」 あ、でもそしたら同じ夢に二人がいるのは変よね、などと続ける舞に目眩がした。
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