2/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
カサカサ、カサカサ 軽やかに舞い落ちる紅葉には目もくれず… 妹「お兄!鳩!白い鳩や!」 好奇心旺盛な妹はスカートを翻して走り出す。 犬「ワン!!(見えた!今日は白だ!!)」 助平な犬はもう一つの白を追い掛け走り出す。 鳥「(ちょ、来んなやねーちゃん!今疲れてんねん!!)」 憐れな鳥は白い雲を目指し羽を散らせて走り出す。 そして… 兄「まったく…、もう子供やないねんから。(うわ!?目に毒やわ!隠せ隠せ!!)」 思春期な兄は頬を染めるが、その秘境に視線を走らせた。 ガサガサ、ガサガサ 目にも入れてもらえない落ち葉が舞い上がる。 それは残念でありながら、何より大切な、真っ白なひと時…
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!