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カサカサ、カサカサ
軽やかに舞い落ちる紅葉には目もくれず…
妹「お兄!鳩!白い鳩や!」
好奇心旺盛な妹はスカートを翻して走り出す。
犬「ワン!!(見えた!今日は白だ!!)」
助平な犬はもう一つの白を追い掛け走り出す。
鳥「(ちょ、来んなやねーちゃん!今疲れてんねん!!)」
憐れな鳥は白い雲を目指し羽を散らせて走り出す。
そして…
兄「まったく…、もう子供やないねんから。(うわ!?目に毒やわ!隠せ隠せ!!)」
思春期な兄は頬を染めるが、その秘境に視線を走らせた。
ガサガサ、ガサガサ
目にも入れてもらえない落ち葉が舞い上がる。
それは残念でありながら、何より大切な、真っ白なひと時…
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