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「美穂はさ、アイツに囚われてないか?」
一真が、核心を付く。
「・・・・分かってるならさ、もぅ・・・怜の事・・・言わないでっ」
「みほっ」
「ねぇ、一真?去年の今頃に、三人で見た、満月覚えてる?あの夜に、怜を好きだって思ったの。」
「それならさっ」
「だからっ、心から好きになれる人が、出来るまで囚われていたいの。・・・なーんてね、少しはロマンチックでしょ?」
「っ・・・女心と秋の空かよっ!」
一真は、認めたくないみたいだけど、私にはそれしかないから。
「明日は晴れると良いねっ!」
言った瞬間、また髪をなびかせる、10月の少し冷たい、風が吹いた。
明日から、高校最後の学祭。
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