葵の決意

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夕陽が沈む海がとても綺麗なその湾岸線の先に、 車一台がやっと通れるくらいの道が見える。 そこを登ると、潰れたレストランがあるのだという。 『地元なのに、知らなかった』 【猪、獣注意】 こんな立て看板があるところ、初めて通った。 『………ここか、 警察わかるのかな? というか、パトカーなんて来たら、アイツに直ぐばれてしまう』 -【喫茶&洋食レストラン 山賊の宝】- 凄いネーミングだと思いながら、 その廃墟となったお化けでも出そうな店を覗き、 スマホに着信のあった番号にかけてみる。 「一人みたい、だな? 凪子は連れてこなかったのか?」
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