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「いやあぁぁぁぁ!?幽霊よー!!!」
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!!?」
「助けてくれーーー!!!!」
「ニャアニャア!!!、ニャアオォ~ン!?」
「$¥※@♪ギョ→⑳#ヴヽボ┫Цンベー:ス」
人々は逃げていた……………幽霊から。
人々の目の前には白い着物と額に三角巾を巻いて足がない。まさに幽霊と呼べるものがいた。
あまりの恐ろしさに、街では人も猫も屋台もノミも埃もプライドも逃げていた。
あまつさえ、声にならない悲鳴をあげるものもいた。
その無様な姿に幽霊は大笑いする。
「ケッケッケッ、たかが俺達を見ただけで逃げちまうたあ。人間てのは弱虫すぎんだろ!ケッケッケッケッケ!!」
嫌な笑い方をしていると、幽霊の肩にポンポンと手を叩くものが現れた。
それを幽霊は自分と同じ幽霊と思い込み口を開く。
「ンだよ?俺に用でもあるのか?それとも、ただ話したいだけだってなら、てめえは随分とお人好しな幽霊ブッベラッ!?」
振り向きながら言い終わろうとしたが、その前に幽霊は何者かに殴られた!?
「幽霊が調子乗ってんじゃねえぞ!!このくそがっ、幽霊なら幽霊らしく大人しくしてるか。成仏でもしろ!!!!」
なんと幽霊を殴ったのは、十代半ばぐらいの少年であった。
少年は肩を振って、首をコキコキと鳴らして幽霊の顔面に蹴りを咬まし、それを最後にポケットに手を突っ込み去っていこうとする。
が、幽霊は顔を抑えながら立ち上がり少年に飛び掛かる。
「嘗めくさりおって~このくそっガキャアァ~~!!!!!」
幽霊は両手を前に向け飛び掛かるが、少年は後ろを向いたまま、自然と足を上げ幽霊になんと、サマーソルトキックを放った。
「グッホォッ!!?」
サマーソルトキックがクリティカルヒットしたのか?
幽霊はそのまま地面に倒れ数分経つと煙を上げるように消えた。
つまり成仏だろう。
少年はサマーソルトキックから地面に見事着地し、そのまま歩を進めていった。
「……幽霊が!あの恨みを晴らすまで、俺は止まらねえぞ!!!」
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