第1話 怪奇をぶっ飛ばせ!?

3/33
前へ
/37ページ
次へ
「いやあぁぁぁぁ!?幽霊よー!!!」 「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!!?」 「助けてくれーーー!!!!」 「ニャアニャア!!!、ニャアオォ~ン!?」 「$¥※@♪ギョ→⑳#ヴヽボ┫Цンベー:ス」 人々は逃げていた……………幽霊から。 人々の目の前には白い着物と額に三角巾を巻いて足がない。まさに幽霊と呼べるものがいた。 あまりの恐ろしさに、街では人も猫も屋台もノミも埃もプライドも逃げていた。 あまつさえ、声にならない悲鳴をあげるものもいた。 その無様な姿に幽霊は大笑いする。 「ケッケッケッ、たかが俺達を見ただけで逃げちまうたあ。人間てのは弱虫すぎんだろ!ケッケッケッケッケ!!」 嫌な笑い方をしていると、幽霊の肩にポンポンと手を叩くものが現れた。 それを幽霊は自分と同じ幽霊と思い込み口を開く。 「ンだよ?俺に用でもあるのか?それとも、ただ話したいだけだってなら、てめえは随分とお人好しな幽霊ブッベラッ!?」 振り向きながら言い終わろうとしたが、その前に幽霊は何者かに殴られた!? 「幽霊が調子乗ってんじゃねえぞ!!このくそがっ、幽霊なら幽霊らしく大人しくしてるか。成仏でもしろ!!!!」 なんと幽霊を殴ったのは、十代半ばぐらいの少年であった。 少年は肩を振って、首をコキコキと鳴らして幽霊の顔面に蹴りを咬まし、それを最後にポケットに手を突っ込み去っていこうとする。 が、幽霊は顔を抑えながら立ち上がり少年に飛び掛かる。 「嘗めくさりおって~このくそっガキャアァ~~!!!!!」 幽霊は両手を前に向け飛び掛かるが、少年は後ろを向いたまま、自然と足を上げ幽霊になんと、サマーソルトキックを放った。 「グッホォッ!!?」 サマーソルトキックがクリティカルヒットしたのか? 幽霊はそのまま地面に倒れ数分経つと煙を上げるように消えた。 つまり成仏だろう。 少年はサマーソルトキックから地面に見事着地し、そのまま歩を進めていった。 「……幽霊が!あの恨みを晴らすまで、俺は止まらねえぞ!!!」
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加