29人が本棚に入れています
本棚に追加
ある大きな家の部屋で一人の少年が目を覚ました。
「わふわぁ~。よく寝たぜ~」
少年は大きい欠伸をした後、体を伸ばしベッドから降りてタンスに向かう。
タンスを開け制服を取り出し腕にかけ部屋のドアを開けて階段を降りていく。
「それにしても今日からまためんどくせえ高校の始まりかよ。マジでテンション下がるぜ」
そんな事を言いながら少年は顎に手を当て考え呟く。
「いっそのこと今日はズル休みでもするか?いや、そんなことしたら親とかは大丈夫だが進級に響くよな。いや、でも一回ぐらい休んだって大丈夫だよな?」
実はこの少年自他共に認める不良なのである。不良行為はないのだが態度などが不良なため、教師に目をつけられている。
だが、勉学は中間に入っており出席日数は全て皆勤であるため、何とか進級できたのだ。
階段を降りきると、食事部屋に入り、椅子に制服をかけて台所に向かう。
「朝飯は晩飯の残りで済ましちまうか」
ガスコンロに置いてある巨大鍋を開けると、カレーライスのルーが入っている。
少年は棚からカレー皿とガラスコップを取り出し、コップに牛乳を入れカレー皿に白米をよそいルーをかける。
カレーライスと牛乳をテーブルに置いて、少年も椅子に座り、スプーンを持って手を合わせる。
「いただきます!」
そう言ってガツガツとカレーライスを食べ始め、十分足らずでカレーライスを平らげ、ガラスコップに入っている牛乳を飲み干しもう一度手を合わせて言う。
「ごちそうさまでした!」
食器を台所まで持っていき手洗いで済ませ、制服に着替え始める。
最初のコメントを投稿しよう!