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私は、知らず知らずのうちに、森君の事をじっと見ていたようだ。森君は、私のことを不審者を見るように、じっとこちらを見ているようだけど。
「あの、こちらが部屋になります。部屋はいかがなさいますか?」
森君は、私たちにそう話した。私は、所長と一緒の部屋だと気が引けるのだけど、美奈子と話をして、それから帰る予定だったから、そこは我慢する事にした。
「それでは、美奈子さんを呼びに行ってまいります」
森君はそういって、部屋を出ていった。
「ヤッパリ、気のせいよね?」
「ん、どうした?」
所長は、先ほど気になっていたことを、私に尋ねてきた。
「あの森健一君の事なんですけど、私、どこかで会ったような気がするんですよね」
私は、自分の思っていた事を、口に出した。
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