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七
一ノ瀬裕次郎さんが亡くなったとされる部屋には、「キープアウト」と書かれたテープが貼られており、中にはたくさんの警官がいた。その中に、前回の事件でお世話になった牧野巡査がいた。
「木内さん、この前はお世話になりました」
牧野巡査は、私に敬礼した。
「あの、話があると聞いて、こちらに来たのですけど」
すると、牧野巡査は、話は後でという形で、私を奥の部屋へと案内した。
奥の部屋には、牧野巡査の上司、寺田巡査部長と、そのまた上司、中塚警部補がそこに立っていた。
「お忙しいところ、すみません」
中塚警部補はそういって、私を車の方まで案内した。
車には、この事件の指揮を執っている白幡警部が乗っていた。その人が、私から話を聞きたいと言っているのか。
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