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その時、一瞬だけ、辻村小夜子が驚いたように感じた。
「間違えて、どうしたんですか?」
「それは事件とは関係のない事だから、どうでもいいでしょ。そう言えば、木下君が、この前、その子に振られたとか言って、切れてたよ。あいつ、絶対許さない。いつか復讐してやるって息巻いてた。もしかしたら、木下君が逆恨みして、夏服のブラウスを隠したって事もあるんじゃないかな」
振られた事の腹いせか。それはあるかもしれないと思ったから、私は一応、メモに取って置くことにした。
「後、何か気になっている点とかないですか?」
「そうねえ、稲垣さんが木下君の事、好いている事かしら。あの二人って、幼なじみだから、そういう噂も流れる事もあるって事だけど」
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