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一
私がこの事件を知ったのは、一人の少女が、事務所にやってきた事から始まった。彼女は、事務所に入って来るなり、私に助けを求めてきている。その子によると、昨日の午後、教室で、制服が盗まれるという事件が起こったという。
「盗まれたのは、半袖のブラウス。という事ですけど、お心当たりはないのですか?」
少女は、ブンブンと、頭を横に振る。
「その日はみんな、球技祭の応援に行っていて、教室は留守にしてたんです。朝の時点では、夏服のブラウスは、自分の席にありました。でも、帰ってくると、教室には、冬服のブラウスしかなくて、ほかの場所も一生懸命、探したのですけど、見つからなかったんです」
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