赤の王と青の王

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暗黒神カリに施した封印は、時代と共に綻び…その都度、我等の分身である英雄が生まれ再封印を施したのだ。 その封印も限界を迎えている。 この時代、二人の英雄が蘇ったのは必然であるのだが、我等と同じ過ちを繰り返して欲しくないのだ。 永久とも思える時間の中で、暗黒神は強大な力を蓄えてきた。 最早、一人の英雄で対処出来る事態ではないのだが… 暗黒神が、唯一恐れるのは、赤の王と青の王が互いに手を取り合った奇跡の力 それ故に青の王の移し身である、主の弟も暗黒神の闇に囚われている。 弟を助けたくば、我が名を称え力を求めよ。 さすれば、我は力を与えよう。 我の話は、これで終わりぬ。 赤の王の姿は、陽炎の様に揺らぎ消えていった。 アルスは、目を閉じて願う弟を助ける為の力が欲しいと 「赤の王よ、俺に大切な者を守る為の力を与えてくれ!」 その時、目の前に真っ赤な火柱が立ち上ぼり中より1本の紅蓮の槍が、姿を現した。 「これは、伝説の…深紅の神槍」 アルスが、神槍を手にした時、アルスの姿もまた炎の中に消えていった。
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