57人が本棚に入れています
本棚に追加
/66ページ
暗黒神カリに施した封印は、時代と共に綻び…その都度、我等の分身である英雄が生まれ再封印を施したのだ。
その封印も限界を迎えている。
この時代、二人の英雄が蘇ったのは必然であるのだが、我等と同じ過ちを繰り返して欲しくないのだ。
永久とも思える時間の中で、暗黒神は強大な力を蓄えてきた。
最早、一人の英雄で対処出来る事態ではないのだが…
暗黒神が、唯一恐れるのは、赤の王と青の王が互いに手を取り合った奇跡の力
それ故に青の王の移し身である、主の弟も暗黒神の闇に囚われている。
弟を助けたくば、我が名を称え力を求めよ。
さすれば、我は力を与えよう。
我の話は、これで終わりぬ。
赤の王の姿は、陽炎の様に揺らぎ消えていった。
アルスは、目を閉じて願う弟を助ける為の力が欲しいと
「赤の王よ、俺に大切な者を守る為の力を与えてくれ!」
その時、目の前に真っ赤な火柱が立ち上ぼり中より1本の紅蓮の槍が、姿を現した。
「これは、伝説の…深紅の神槍」
アルスが、神槍を手にした時、アルスの姿もまた炎の中に消えていった。
最初のコメントを投稿しよう!