第1章

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 ほどなくして、 上中の前に二人の男がやってきた。  間近で見ると、 二人とも身体を鍛えてるのか、 ごつい。 「お前が変態か?」  金髪のほうがいった。  スキンヘッドが手を伸ばすと、 一成の手首を勢いよく掴んだ。 「え?」一成はなにが起こっているのか状況がのみこめなかった。 「警察を呼ぶぞ、 コラ」  今度は、 スキンヘッドがドスのきいた声でいった。 「えーん、 えーん、 えーん」  女の子が、 金髪の背後で声をあげた。 泣いているらしい。 が、 一成には、 どうみてもウソ泣きにしか見えなかった。  一成は、 この状況がいまいちのみこめなかったが、 自分の立場が危ういことだけは理解が出来た。
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