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ガキに、
ハメられている。
「俺はなにもやってない」
興奮した一成の声は裏返っていた。
手首を掴んだスキンヘッドの太い指に力がこもるのがわかった。
一成はその手を強引に振り払おうとしたが、
スキンヘッドの握力は相当なもので、
まったくびくともしない。
既に、
力でどうにかなるような状況ではなくなっている。
そのときだった。
「やめなさい!」
一成の背後で若い女の声がした。
クラスメイトの中野嬢華(なかのしょうか)だった。
嬢華は、
腰に手を当てて、
いつになく鋭い眼光だった。
「一成。
こいつら、
なに? だれ?」嬢華が訊ねた。
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