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「やっとお気に入りのジャケット着られる季節になって嬉しいな~。ね、ツネ子さん、可愛いでしょ?」
「………なぁ、武正。」
「またかよ、犬。今日は何だ?」
「汐里に教えてやってくれんか?…ジャケットにクリーニングのタグ付いたままだって。」
「へいへい。しっかし、テレパシーなんてもん使えるのに何で毎日本人に直接言わないんだよ?」
「汐里はな、儂のことを10年も雌の狐だと信じこんでるような鈍感なヤツじゃ、テレパシーなんか通用せん。」
「…マジかよ…!?タグより先に、それ教えたほうが良くないか?」
「無駄だ…。汐里の家族も儂を狐と思っておるからな、周りが何度犬だと教えても信じてはくれんのだ……。」
「……そう、か。」
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