風変わりな学園祭

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空一面には黒い雨雲が覆い、冷たい風が吹き渡り赤みがかった木の葉をカサカサと揺らす。 薄暗い生徒会室には生徒会長がひとり、机の上には学園祭計画書が乱雑に置かれていた。 (……我が校は今年で開校50周年を迎える。そこで、生徒会長の君に学園祭の企画をお願いしたい。次の50年、100年に向け新しい歴史を築くような学園祭にしてほしい。できるな?) 校長の言葉が脳裏によぎる。 体がずっしりと重く、手足の震えが止まらない。
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