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「蓮は泥水が濃ければ濃いほど大輪の花を咲かせるそうだ」
早朝の冷たい空気の中に咲く大輪の蓮を見つめていると、この世にたった二人だけのような錯覚を覚える
初めから二人だけだったなら、こんなに傷ついて傷つけて、過ちを犯したりすることはなかった
それらを全て抱え込んで、尚も美しく咲く“蓮のうてな”に、いつか私達も行くことが出来る…そう信じさせてくれるような、静かで穏やかな朝だった
Fin.
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