answer~side尊~

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そんなことに気付きもせずにオレは、表向きは紗栄子の『許婚者』を演じつつ彼女との月に1度の逢瀬を心待ちにしていた 会う度に募る愛しさに他の女はどうでもよくなり、いつの間にかオレの周りから消えていった 不動家の男は、何故か関西の大学で学ぶと決められていたため、オレも卒業と同時に関西に行くことになっていた 春からは離れ離れになる。卒業式の日、ついに我慢しきれずに彼女を抱いた オレの腕の中で震える彼女が可愛くて、他の女にはしたこともないほど優しく丁寧に触れた 大学に行ってからはアメフト部に入るのも決まりで、1年生は雑用も多く、その多忙の中からなんとか月に1度帰って来るのが限界だった
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