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それはオレが彼女の誕生日に贈ったネックレスだった
彼女はそれを肌身離さず付けていた。オレに抱かれている時も外すことはなかったのに
よく見るとそれは金具のところが壊れていた。まるで引きちぎったみたいに…
約束の場所に現れない彼女
通じない携帯
鎖の切れたネックレス
それが彼女の答えなのか…？
やっと彼女を手に入れることが出来ると浮かれていたオレは冷水を浴びせられた気分だった
『あなたが彼女にしてきた事を考えれば当然ね』
思わずカッとなったが、すぐに思い直す
そうだ。紗栄子だけが悪いんじゃない。
紗栄子の提案を受け入れたあの時点でオレは紗栄子の共犯者だった
彼女を苦しめて来たのは…オレだ
そんなオレは彼女に切り捨てられただけ
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