original sin~side尊~

10/20
前へ
/224ページ
次へ
もう言葉はいらなかった 覚えている この髪も この肌も この唇も 全部、懐かしい香織のものだ 記憶の中の香織と今の香織を重ねるように、身体中を確かめた 過去にオレがつけた、彼女の傷をひとつひとつ消していく オレの腕の中で、オレの与える熱を受け止めてくれるのが嬉しくて、いつしか香織の傷を労るのも忘れてその身体を貪った オレと香織の未来がひとつに重なったのだと、この時のオレはそう思っていた
/224ページ

最初のコメントを投稿しよう!

329人が本棚に入れています
本棚に追加