未来への翼

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「…ぐっすりだな」 愛おしそうに翼の頬を撫でる大きな手 背の高い彼がいるだけで、部屋の空気が薄くなったような気がする 「起きてる時に会いたかったな」 そう言って質素な室内をぐるりと見回してから、こちらに顔を向けた 「香織、今の暮らしは幸せ?」 幸せだった。あなたがここへ来るまでは 翼と二人、足りないものは何もなかった
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