第1章

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「マジでぇ!」 晴天の空の下、甲高い女子の声が空を裂いた。 大学のキャンパスにある中庭は、ランチタイムを取る学生がチラホラといて、オレもまさしくランチに向かうところだった。 うるさいな、とチラリ見るとそれは憧れの緋呂乃(ひろの)ちゃんと、その友達だった。 緋呂乃ちゃんは、「シーっ!」とか言いながら赤い顔して友達の口をふさぐ振りをしている。 可愛いなあ。 女の子同士が、あんな風にキャッキャしてるのって、ホント和むよなあ。 何話してんだろ? そんな好奇心から、こっそり背後に忍び寄った。
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