第3章

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「……いや、いい。」 なんかよく分からないが、少し声が暗くなった気がした。 「……自分の弟を褒めるのも気が引けるが、世間一般的に見て、顔は整っていると思う。」 さっきのが気のせいかと思うような、ごく普通の態度。……気のせいだったんだな。 「社長とどっちがですか?」 瞬間、社長の足が止まった。 あれ?と思う間もなく、またすぐに歩き始めた。 「どうかしたんですか?」 「何でもない。」 上目遣いに見上げれば、心なし耳が赤い気もする。……気のせいかな。 「そういえばこの後どうしたらいいですか?」 まだ2時前だ。3時からの研修にはまだ少し早い。 「社長室で少し説明をする。」
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