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「ピーコ？」めがねをとり、
眼をこすりもう一度見るとピーコの姿は
また消えていた。
（あれ？）
もう一度めがねをかけるとまたピーコが現れ
今度は毛繕いをしていた。
（え？もしかしたら…）
私は朝にあった老人の言葉を思い出していた。
「見えないものに恐怖を感じるかも知れない。」
最初はなんのことだかわからなかったが、
見えないものとは幽霊
それを見ることができるめがねということか！
（なんてすごいめがねなんだ）
ピーコを見ながらめがねの驚きの能力に驚いた。
しばらく触れることはできない
ピーコを眺めながら、
「そういえばなんでお前天国に行ってないんだよ」
とピーコに話しかけた。
ピーコは分かっているのかいないのか、
「ピィ、ピー」
と声を発した。
めがねをつけているときは、
声も聞こえてくるらしい。
ピーコは私が小学生のときに
妹と両親に頼みこんで買ってもらったインコで、
ヒナのときから餌付けや水をあげてかわいがった。
天国があるかどうかはわからないが、
死んでもなお、現世に留まっているということは、
まだ何かやり残したことがあるのではないか？
そうピーコを見て私は感じた。
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