インコのピーコ

5/5
前へ
/17ページ
次へ
するとピーコは頭を下げて私に少し近づいた。 (あ、もしかすると…) 私はピーコの頭を触れはできなかったが、 人差し指で撫でるマネをして 「いい子だな。ピーコ」 と声をかけた。 これはピーコが家にきたときに 私がピーコにしていた スキンシップの一つであった。 ピーコは「ピーピー」声を出して喜んだ。 それと次の瞬間ピーコが光に包まれ、 その光は天井まで伸びたと思ったら、 ピーコはすぅーっと消えていった。 「ピーコ…?」 光はそのまますっと消え、 めがねをかけていても もうピーコの姿を見ることができなかった。 天井を見て消えた光の先をしばらく眺め、 きっとあれが成仏というのか… ぼんやりそんな事を思った。 もうピーコに会えなくなると考えると 寂しく感じたが、 最後に元気な姿のピーコを見れてよかったと 心からそう思った。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加