第1章

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駅に降りた瞬間潮風の匂いを嗅ぐと 実家に帰ってきたを実感できた。 改札を出ると駅のロータリーが きれいに整備されて 昔はなかったコンビニも 新しく出来上がっており、 近代文化の影響を受けなかった 田舎町にも変化は訪れていた。 バスの乗車時間を確認すると しばらく時間があったため ベンチに腰をかけてそれまでの間 どうするか考えていると、 バス停の前を通る人々が みんな買い物袋をどっさり握りしめて 通り過ぎて行くのが見えた。 (何かやってるのか?) 人が流れて来る方角に足を運ぶと みんな駅改札を降りてすぐ隣にある 海岸に続く歩道橋を渡って来ていた。 興味が出た私も歩道橋を渡り、 海岸へと歩みを進めると 海岸にある大きな広場で野菜や果物、 日常雑貨など様々な品物が売られている 朝一が行われており、 平日の朝だというのに人で溢れかえっていた。 (いい時間潰しになるな。) そう思い、時間が来るまで 朝一を覗いて行こうと歩道橋を降りた。
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