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近所のペットショップに赴く。
可愛くて、ふわふわした獣どもが私を迎える。
と言っても、寝ていたりぼーっとしていたりと、生気のないことこの上ない。
まあ、狭いゲージに入れられて、知らない人間に入れ替わり立ち替わり眺められる生活を送っていては、こうもなるよなぁ。
犬や猫のコーナーを通り過ぎ、小動物コーナーに到着。
何段にも重ねられた鳥籠の中に、おぉ、いるいる。
インコ、カナリヤ、文鳥、十姉妹…キバタンもいるのか。珍しい。
私を見て、彼らは動じることなく、さえずり、忙しくカゴの中を行き来している。
ふと下に目をやると、水の入っていない水槽の中に、ヒナがいる。
インコと文鳥だ。
羽毛も生えそろっていないが、私と目が会うや否や、ギャンギャンと声をあげて元気に餌を求めている。
…文鳥か。いいな。
小動物コーナーの独特な匂いの中で、私は桜文鳥のヒナを飼うことに決めた。
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